- NFTアートの仕組みがわからない!
- どうやったら非代替性が可能になるの?
- ブロックチェーンってなに?
そういった方に役立つ記事となっています。
>>『 NFTアートとは?普通のデジタルアートとの違いをわかりやすく解説! 』では、NFTは何にも替えることのできない唯一無二のデータとして証明できるということがわかりました。
今回は、どうすればそのNFTとデジタルアートを組み合わせられるのか、仕組みが知りたいってことだよね。
はい。
それには、ブロックチェーンの説明が必要だね。
これも言葉は聞いたことがありますが、意味がわかりません!
よし、じゃあわかりやすく解説するね。
NFTアートの仕組みを全体的に知りたい方はこちらにまとめてあります。
ブロックチェーンとは?
ブロックチェーンは、2008年にサトシ・ナカモトという人物が、オンラインコミュニティで発表した論文をもとに作られたんだ
え!日本人なんですか?
いや、サトシ・ナカモトはいわゆるハンドルネームで、実際の人物が誰なのかは、いまだわかってないんだ。
へ~!
2008年にサトシ・ナカモトがネット上に『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System』という論文を発表しました。
この論文は、完全なPeer-to-Peer(P2P)でElectronic Cash(電子通貨)をやり取りできるシステムについて書かれていました。
P2Pとは、特定の誰かがデータを管理するのではなく、末端同士で直接やり取りできる方式のことをいいます。
それらのやり取りのすべてを記録している仕組みが、ブロックチェーンなのです。
このブロックチェーン技術により、2009年1月よりビットコインの運用が開始されました。
ブロックチェーンは改ざんが非常に困難で、たとえ不正を働こうとした人間がいても正しい取引ができるようにした仕組みなんだ。
えぇっ!そんなこと可能なんですか?
そう、だからブロックチェーンは『インターネット以来の発明だ』と言われているんだよ。
ブロックチェーンの仕組み
どうやったら、そんなことが可能になるんですか?
ブロックチェーンの仕組みをみてみよう。
ブロックチェーンでは、取引の履歴がブロック(台帳)に記録されます。間隔は10分ごとです。
時間を経るごとに新しいブロックが生成され、前のブロックにチェーン状に紐付けられます。
ブロックには全ての取引の記録が残されており、改ざんすることは非常に困難です。
このようにブロック同士をチェーンのようにつないでいる構造になっているので、ブロックチェーンという名前になっているのです。
ブロックチェーンの特徴
チェーン自体はなんだか強そうだし、切り離して別のブロックをつなげたりはできなさそう。
でも、ブロックの中身を書き換えたりはできそうな気がするんですけど…
それは、ブロックチェーンの特徴を知れば、難しいってことがわかるよ。
ブロックチェーンは改ざんが非常に困難だといわれています。
その理由は、ブロックチェーンの特徴を知ればわかります。
ブロックチェーンの特徴は大きくわけて4つ。
- ブロックをつなぐチェーンは一定方向しかつなぐことができない
- ハッシュ化と呼ばれるデジタル情報の圧縮技術によって偽造ができない
- PoWによって、チェーンの分岐ができず、二重利用を防げる
- 多くのユーザーによって分散管理されている
一つずつ解説します。
ブロックをつなぐチェーンは一定方向しかつなぐことができない
ブロックチェーンでは、時間順序が厳格に記録されています。
ブロックをつなぐチェーンは、一定方向にしかつなぐことができません。
最初はだれが持っていて、いつ他のだれに所有権が渡ったのか等、取引の最初から直近の記録までが時系列に残っているのです。
つまり一つのブロックを書き換えたら、その後につながるブロックも全部書き換えないと整合性がとれないってこと
うわ、全部書き換えるのは確かにむずかしいですね
でしょ?
でもでも、頑張って全部書き換えたら改ざんは不可能じゃないってことですよね?
いや、それでも改ざんは難しいんだよ
ハッシュ化と呼ばれるデジタル情報の圧縮技術によって偽造ができない
ブロックチェーンには、すべての取引の履歴が記録されてるって話したよね。
はい
取引が進んでいくにつれて情報量が多くなっていくから、それをハッシュ化という技術を使って圧縮しているんだ。
ふむふむ
ハッシュ化では、特殊な関数を使ってかき回した上で圧縮する。ハッシュ化された数値は、元のものとはまるで似ても似つかない数値になるんだ。
ハッシュ化では、カンタンな仕組みでデジタル情報をかき回して別の数値をつくります。
これをハッシュ値といいます。
ハッシュ値は、どのデジタル情報でも一定のビット数(ケタ数)になるように圧縮されます。
このハッシュ値は元のものとはまるで似ても似つかないものになるので、改ざんは限りなく不可能なのです。
PoWによって、チェーンの分岐ができず、二重利用を防げる
わかりました!ブロック自体を改ざんできないなら、不正なブロックを作って新たにつなげるっていうのはどうでしょう!
Rieちゃん、なにがなんでも改ざんしたいんだね(笑)
だって、限りなく不可能って言われても信じられませんよ!
わかった、わかった(笑)じゃあRieちゃんの言うように不正なブロックをつなげようとしたとする。
はい!
でもそれも不可能なんだよ
えーー!!!
ブロックチェーンは、直線でしかつなぐことができない。分岐はできない仕組みなんだ。
たとえばビットコインでは、PoWという仕組みで二重利用を防いでいます。
PoWとは、Proof-of-Work(ブルーフ・オブ・ワーク)の略で、日本語では『演算量証明』と呼ばれます。
ブロックチェーンでは、新たな取引が申請されると、新たなブロックが生成されます。
それを実行する人のことをマイナー(採掘者)と呼びます。
マイナーは、ブロックチェーンに記入されたデータが本当に正しいものなのかを検証します。
正しいデータのブロックにしかチェーンがつながっていかず、分岐することはできないのです。
え、マイナーが決めちゃうんですか?!
そう、P2P(ピア・ツー・ピア)っていう方式なんだ。わかりやすく言うと、チェーンが枝分かれしても、マイナーが証明をして多数決によって正しいチェーンにしかつながっていかないってこと。
P2P(Peer-to-Peer)とは、特定の誰かがデータを管理するのではなく、不特定多数の人がデータを共有し、端末同士でやり取りをするシステムです。
中央集権型だとデータが改ざんすることは可能です。
P2Pは分散型システムでブロックチェーンが管理されているので、不正が難しいのです。
多くのユーザーによって分散管理されている
はい!じゃあじゃあマイナー自身が、不正なブロックを「こっちが正しいですよ〜」ってやるやり方はどうですかっ!
(笑)意地でも不正をしたいの?!
可能性としてはアリですよね??
うん、アリだね
やった〜!!
ただ、理論上は不可能ではないと思うけど、めっっっっちゃ大変だよ
ブロックチェーンは、世界中の参加者たちのコンピューターで記録されています。
このコンピューターはノード(結節点)と呼ばれています。
ブロックチェーンは、複数のユーザーが相互チェックしている状態なのです。
不正を働こうと思っても、世界中の監視役の目があるので容易ではありません。
もし、一つのノードを改ざんしたとしても、世界中の他のノードの記録と違ってれば成立しないんだよ
じゃあみんなで協力して他のノードの記録も一斉に書き換えたら?
ノードの過半数をほぼ同時に書き換えられれば可能だよね
ほら!できるじゃないですか!
2020年3月時点で、ビットコインのノード数は10,000ちょっとあるけど?
過半数…5,000以上のノードを同時に書き換え…
できそう?
…ムリですね
ブロックチェーンの仕組みはわかってもらえたかな?
はい、ようやくわかりました!
NFTアートとブロックチェーンの関係
ここからはNFTアートとブロックチェーンの関係について説明するね
はい!
NFTアートとブロックチェーン
ブロックチェーンでは、取引の全てが時系列に記録されて改ざんできないってことがわかったよね?
はい、わかりました!
そのブロックチェーンの仕組みをデジタルアートにも応用したのが、NFTアートなんだよ
デジタルアートは、だれでもカンタンにコピーできてしまうという特性上、リアルのアートに対して価値が低いとされてきました。
リアルのアートと違い、どれがオリジナルでどれがコピーなのか、デジタルでは判別できないからです。
ですが、このリアルのアートにつく鑑定書と同じ役割を、デジタルアートに対して付けることができるのが、NFTなのです。
NFTでは、オリジナルのデータはどれなのか、現在保有しているのはだれなのか、といった取引情報をネット上でだれでも確認できるようになっています。
なので、コピーしたデータを「これがオリジナルだ!」と主張しても、NFTの記録を見れば一発でそれがコピーだとわかるのです。
NFTアートにできること
デジタルアートにブロックチェーンを紐付けることによって、NFTアートと呼ばれる唯一無二の証明ができるデジタルアートとなります。
NFTアートって、取引の履歴がわかること以外にできることってありますか?
当然だけど、全記録がブロックチェーンにあるから、100年先でもだれの作品なのか容易にわかるよね。
はい。
あと、例えば作品を限定数を決めて販売したりできるよ
おぉ!それはスゴイ!
個人的に一番良いな、と思ってるのは、転売されたときにもアーティストに売上の一部を還元できる仕組みが作れるってところ!
えっ!最初に売れたときだけじゃなくて、転売されても利益になるんですか?
そう。画期的でしょ?
はい!それは作品を作る側として、とっても嬉しいです!!
ブロックチェーンはほかに何ができる?
ブロックチェーンの技術によってNFTアートができることがわかりました!ブロックチェーンでできることってほかにもあるんですか?
もちろんたくさんあるよ!
- 本人確認・身分証明
- 食品管理
- 投票システム
- 不動産の権利証明
- 暗号資産(仮想通貨)
などなど…
まだまだ実用化はこれから…というものも多いですが、ブロックチェーンの可能性は無限大です。
NFTアートと暗号資産(仮想通貨)の関係
NFTアート、早速やっていきたいです!
その前に準備が必要だけど、Rieちゃんは暗号資産(仮想通貨)はやってる?
やってませんっ!っていうかNFTアートと暗号資産(仮想通貨)って関係あるんですか?
大アリだね。だってNFTアートは、暗号資産(仮想通貨)を使って取引されるんだよ
え〜〜!?
じゃあ次は、NFTアートと暗号資産(仮想通貨)の関係について解説するよ。
はい〜(泣)